米朝首脳会談に関する件となります。

米朝首脳会談は6月12日にシンガポールで開催 トランプ氏がツイッターで表明 - 産経ニュース

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は10日、自身のツイッターで、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との首脳会談が6月12日にシンガポールで開かれると明らかにした。トランプ氏は「世界平和にとって非常に特別な機会にしたい」と表明した。
 米CNNテレビは9日、米朝首脳会談について、トランプ氏がシンガポールでの開催に向け準備を進めるよう関係当局に指示したと報じていた。トランプ氏は同日、首脳会談の日程と開催地を「3日以内に発表する」と表明。また、自身が有力候補として挙げていた、韓国と北朝鮮の軍事境界線にある板門店での開催はなくなったと語ったことから、過去にトランプ氏が候補の一つとして言及したシンガポールが有力視されていた。
 米政権内では、米朝双方と国交があり、比較的中立な第三国での開催を提唱する声が出ていた。
 ポンペオ米国務長官が北朝鮮から米国に戻る機中で記者団に語ったところでは、会談は原則として1日、状況によっては2日間を予定しているという。

米朝首脳会談は、6/12にシンガポールで開催されるようです。現状だと北朝鮮は米朝首脳会談に向けて、少し歩み寄った形となります。以下のニュースも紹介します。

北朝鮮で拘束のアメリカ人3人解放 米大統領が明らかに | NHKニュース

アメリカのトランプ大統領は、北朝鮮で拘束されていた3人のアメリカ人が解放され、北朝鮮を訪問したポンペイオ国務長官とともに、帰国の途についたと明らかにしました。また、史上初となる米朝首脳会談についても北朝鮮との協議の結果、開催日と場所が決まったとしています。

3人のアメリカ人ですが、この記事を見る限り、キム・ドンチョル氏、キム・サンドク氏、キム・ハクソン氏の韓国系アメリカ人のようですね。要するに朝鮮系米国人を解放することで、茶を濁すというか、同じ民族なので解放に支障はないといったところが正しいと思います。そういう意味では、今回の解放については、一種のマッチポンプの一面もありますので、これがそのまま日本人の拉致問題の解決に繋がることはないと思います。寧ろ、(朝鮮系)米国人は解放したのに、日本人は解放しないとかいう感じで、日米間での揺さぶりをかけている可能性も否定は出来ないと思います。恐らくマスゴミにもこういったシナリオは用意されてるように思いますww


そういう意味では、米朝首脳会談に向けての駆け引きの一つであって、軍事力や経済制裁に屈したと限らないし、イランの件も含めて、北朝鮮が焦った対応をしていると見るのは危険と思います。それはアメリカも理解しており、こういった布石を打っております。

米、核技術者の移住やデータ廃棄要求 北朝鮮は難色か:朝日新聞デジタル

 北朝鮮に拘束されていた米国人3人は解放されたが、米朝の事前交渉で、核廃棄をめぐる双方の溝が埋まったのかははっきりしない。水面下では米国が高い要求を出し、北朝鮮が難色を示していることが分かった。北朝鮮関係筋が明らかにした。核開発のデータ廃棄や技術者の海外移住が焦点になっているという。
 同筋によれば、米側は、北朝鮮が行った6回にわたる核実験や、寧辺(ヨンビョン)核関連施設に関するデータの廃棄を求めている。さらに、核開発に携わった最大で数千人ともされる技術者を海外に移住させるよう求めているという。
 これに対して北朝鮮側は、データの廃棄にはあいまいな態度を取る一方、技術者の移住には難色を示しているという。

米朝首脳会談の日程を6/12に決めたわけですが、会談の焦点として、核技術者の移住やデータ破棄を要求しており、表明している核実験場の破棄については使えなくなったことが理由であって、核放棄も視野に入れているといいつつ、米国と対談したいというのが本音だと思います。核開発のデータ破棄や技術者の海外移住を打ち出してると言われてますが、本気で非核化を実現に移さない限りは、到底飲めない条件となるわけです。あくまで朝鮮系米国人3人の解放で、対話に持ち込みたいというのが、現段階の北朝鮮の本音と思います。


ここで日中韓首脳会談について触れておきます。

朝鮮半島の非核化に取り組む 日中韓共同宣言の要旨  :日本経済新聞

 日中韓共同宣言の要旨は次の通り。
■3国間協力
 日中韓は幅広い分野における3カ国協力および対話を政治的に後押しするため、日中韓首脳会談を定期的に開催することの重要性について一致した。3カ国が悠久の歴史および久遠の未来を共有していることを再確認しつつ、2015年の日中韓首脳会談で達成された共通認識に従って引き続き協力を進めていく。
 18年の韓国・平昌冬季五輪、20年の東京夏季五輪、22年の北京冬季五輪の際に文化・スポーツ交流を含むさまざまな分野における3カ国協力を発展させることを期待する。
 日中韓の自由貿易協定(FTA)と東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉を加速すべく一層努力することを再確認する。インフラ協力を強化するために3カ国間の対話および協議を追求していく。
■地域情勢
 日中韓は朝鮮半島の完全な非核化に取り組む。朝鮮半島および北東アジアの平和と安定の維持は、日中韓の共通の利益かつ責任であることを再確認する。国連安全保障理事会決議に従った、国際的な協力および包括的な解決によってのみ、北朝鮮にとって明るい未来が開けることを強調する。
 中韓両国の首脳は、日本と北朝鮮の間の拉致問題が対話を通じて可能な限り早期に解決されることを希望する。

日中韓共同宣言の要旨を見る限り、実質的にはゼロ回答に近い内容のように思います。期待とか努力とか希望とか言ってる地点で、ホントに認識を共有出来てるかは微妙なわけですね。これらの内容を実現出来るという前提で協力姿勢は築けるわけですが、そうはならない可能性が高いと思います。


米朝首脳会談へのシナリオになりますが、中国と北朝鮮の心積もり次第だと思いますが、日米協調の路線に乗れるかどうかが試されております。

【日中韓首脳会談】安倍晋三首相「北朝鮮は大量破壊兵器の完全、検証可能かつ不可逆的な方法での廃棄に取り組むべき」 - 産経ニュース

南北首脳会談:米政権 非核化の「具体的な意思」見定めへ - 毎日新聞

日中韓と日中首脳会談に見る温度差と中国の本気度 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

「完全で検証可能、かつ不可逆的な方法での非核化」の実現が目標であって、六カ国協議とかいう話については既に終わってると思いますし、朝鮮半島の非核化というのは、核技術者の移住やデータ破棄を受け入れるという認識を共有出来るかに繋がると思います。現状だと主導権は握っているわけで、日本人拉致問題含め、真剣に行動に移さない限りは、北朝鮮との対話はあり得ないし、日中韓の今後の関係も、こういった部分にあると思います。