ロシアのテロもあり、世界情勢が混沌としておりますね。

今回は半島情勢関係です。前作はこちら。

半島情勢|ぱよぱよ日記
半島情勢2|ぱよぱよ日記

まずはこちらの話題から。
対北朝鮮、単独対処も=首脳会談前、中国けん制-米大統領

【ワシントン時事】トランプ米大統領は2日の英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)とのインタビューで「もし中国が北朝鮮問題を解決しようとしなければ、われわれが行う」と述べ、核開発を続ける北朝鮮への圧力を中国が強化しなければ、米国が単独で核の脅威を取り除くと警告した。6、7の両日にフロリダ州で行う米中首脳会談を前に中国をけん制した。
トランプ氏は、中国の習近平国家主席との初会談で北朝鮮の核開発を取り上げる意向を示し「中国は北朝鮮に大きな影響力がある。われわれに協力すれば、中国にとって非常に良いことだ。そうでなければ誰にとっても良くない」と強調した。習氏に北朝鮮への圧力強化を迫る意向とみられる。
マクファーランド米大統領副補佐官(国家安全保障担当)も同紙との別のインタビューで「トランプ政権1期目の任期が終わるまでに、北朝鮮が核兵器を搭載したミサイルを米国に撃ち込む能力を持つことが現実に起こり得る」と危機感をあらわにした。
米国家安全保障会議(NSC)は北朝鮮政策の見直しに着手し、軍事力行使を含む「あらゆる選択肢」を検討してきた。同紙によると、この見直し作業は完了した。
一方、トランプ氏は米中関係ついて「習氏を私は大いに尊敬している。われわれが両国にとって非常に劇的で良いことを行うとしても全く驚かない」とも述べた。(2017/04/03-06:05)

北朝鮮問題の核問題において、中国が圧力を強化しないなら、アメリカ単独で核の脅威を取り除くと警告した件となります。恐らくは今週の米中首脳会談の結果次第とは思いますが、中国が応じるかどうかが鍵となります。以下のニュースもあり、中国に対しての圧力は厳しくなることが予想されます。
米外交官、金品見返りに中国へ機密提供か 司法省が訴追

【3月30日 AFP】米司法省は29日、中国の情報機関員から多額の金銭などを受け取ったにもかかわらず、接触に関して捜査当局に虚偽の説明をしたとして、米女性外交官(60)を訴追したと発表した。見返りとして米国の機密情報を提供した疑いがある。

訴追されたのはキャンディス・マリー・クレイボーン(Candace Marie Claiborne)容疑者。国務省の職員として中国などで働いていた際、中国の情報機関員と知りながら中国人の男2人とたびたび接触。米国の機密情報と引き換えに金品を受け取っていたという。

首都ワシントン(Washington D.C.)の連邦地方裁判所に提出された訴状によると、中国の情報機関員らはクレイボーン容疑者の要求に応じて、男性が通っていた服飾学校の授業料、アパートの賃料、ミシン、休暇費用などを負担していた。

クレイボーン容疑者は受け取った金品のうち、一部の現金と米アップル(Apple)の「iPhone(アイフォーン)」は自分のものとしたが、金銭の大半は北京(Beijing)や上海(Shanghai)滞在時に同居していた30歳前後の男性の手に渡っていた。男性の身元は明らかにされていない。

クレイボーン容疑者は1999年から国務省に勤務していたが、深刻な金銭問題を抱えていたとされる。

訴追は、捜査当局に中国側との接触について虚偽の説明を行い、捜査を妨害した容疑に対して行われた。

司法省のメアリー・マッコード(Mary McCord)次官補代理はクレイボーン容疑者について「自身の地位や、機微に触れる外交情報にアクセスできる立場を私益のために使った」と指摘した。

司法省によると、クレイボーン容疑者は28日に逮捕された。翌29日に裁判所に初出廷し、無罪を主張した。(c)AFP

米国の外交官の機密情報漏洩の件ですが、こういった事件もあったことから、北朝鮮や貿易関係について、中国に対して相応の圧力がかかると思われます。恐らく、厳しい条件となることから、習近平氏として、北朝鮮は瀋陽軍区の傀儡なのと、経済などのいろんな問題もあって、アメリカと利害が一致する部分もありますが、こういった背景からしても、中国として飲めない条件を突きつけられることで、決裂する可能性が高いように思います。米中首脳会談で決裂すれば、北朝鮮が仕掛けたタイミングで米軍が動く可能性が出てきますが、このタイミングで北朝鮮が動くメリットはないと思うので、どうなるかは分からないという状況にあります。


半島情勢の基本は以下と考えてます。

北朝鮮の非核化については利害関係が一致しているわけですが、北朝鮮にとって死活問題になるわけで、北朝鮮を潰さない限り、非核化は無理というのと、その後始末が一番の問題になるわけです。そして、これも各国で利害関係が一致している構図として、朝鮮半島有事において最大の問題として、難民の発生(自発的難民も含め)に尽きるわけです。場所的価値はあっても、人的価値は全くないどころか弊害しかない状況なので、ここらへんのコントロールが極めて重要となります。半島の脅威を半島内に留めるに尽きます。

北朝鮮問題を考える上で拉致問題は重要な部分でもありますが、朝鮮半島の非核化が実現できれば、北朝鮮を国家として承認するのも選択肢の一つで、拉致問題を交渉で解決する方法論の一つでもあるのが現状です。国家承認していない場合、テロリストと交渉しているに等しいわけで、実力行使も現実的ではないことから、対話での解決を考えた場合、北朝鮮と対話出来るための条件整備が必要な部分はあると思います。半島有事を想定した場合、拉致問題も避けられないわけで、それだけ難しい舵取りが必要になるのが現状かと・・・。朝鮮半島の非核化も拉致問題の解決にしても、南主導の統一は愚策であるというのは言うまでもないかな。


続いては大使の帰任の件。
慰安婦像「韓国側の行動次第」だったはずが…日本政府チグハグな対応

約3カ月にわたる長嶺安政駐韓大使らの一時帰国は、韓国・釜山(プサン)の日本総領事館前に設置された慰安婦像が撤去されることなく解除される。政府は「わが国の日韓合意順守に向けての強い意志が韓国にも知れ渡った」(菅義偉官房長官)と説明するが、像撤去の見通しは立っておらず、チグハグな印象は否めない。

外務省幹部は3日、長嶺氏らの帰任を発表したタイミングについて「今日しかなかった。これ以上遅れると次期政権への対応が遅れる」と語った。別の幹部も同様の見解を示した。

大統領選をめぐっては、韓国の最大野党「共に民主党」が3日、予想通り文(ムン)在寅(ジェイン)前代表を党公認候補に選出した。文氏は像撤去に向けた「韓国政府の努力」を明記した一昨年の日韓合意破棄に言及しており、大統領選期間中から文氏サイドに働きかける必要があると判断した。

日本政府には黄(ファン)教安(ギョアン)大統領代行への期待感もある。黄氏は韓国外務省よりも事態収拾に前向きとされ、直接説得する機会を模索したが、「外交儀礼上は長嶺氏でなければ黄氏に会えない」(外務省幹部)という事情があった。

だが、長嶺氏帰任は、日本側が像撤去を重視していないとの誤ったメッセージになりかねない。慰安婦像の問題に進展がない中、長嶺氏らの帰任時期は韓国側の行動次第と説明してきた。今回の措置は、この方針と明らかに矛盾する。

「まったくそんなことはありません!」

岸田文雄外相は、慰安婦をめぐる日本の意図が誤解される可能性を記者団に問われると、珍しく声を荒らげた。「日本の覚悟は再三韓国政府に伝えている」とも強調したが、日本の「覚悟」が韓国政府や文氏に届く保証はどこにもない。(杉本康士)

今回の帰任ですが、2つの意味があると思います。普通に考えると、半島有事の可能性が高くなった以上、在韓邦人の窓口が必要になるということと、一時帰国ではなく、場合によっては召喚するために帰任が必要になるということに尽きます。あとは在庫返品のための話し合い程度ですかwww米軍装甲車に轢かれた少女像という慰安婦像については、今回の帰任の要素としては考えていないと思います。韓国政府が約束を守ることなど想定もしていない上での対応を考えていいと思います。難しい部分もありますが、有事が起これば窓口としての機能、起きない場合は、召喚への格上げの過程といったところじゃないでしょうか。現状において、これといって騒ぐ必要はないと思いますよwww官邸メールで大使の召喚について触れるのも悪くはないし、個人的には今回の帰任については最後通牒という一面もあると思いますwww